自動車保険業界の各社は今すぐデータサイエンスにリソースを全振りせよ

こんにちは、Terryです。

本日は、自動車保険会社に対し「データサイエンスへの資源投下」ということを改めて提言したい。
というのは、今後の保険制度の構築リスク算定にあたり、データサイエンスが確実に重要となるからだ。

データサイエンスは、現在でも既に重要だろうが、”システム的な部分”のデータサイエンスとしては、今後その重要度がより高まるだろう。
たとえば先日、国土交通省が自動運転車が事故を起こした場合、メーカー側に損害賠償を求める方針を明確にした。

国土交通省は、自動運転の車が事故を起こした場合の自賠責=自動車損害賠償責任保険の扱いについて、原因がシステムの欠陥だった場合はメーカー側に損害賠償を求めるなどとした対応方針をまとめました。
自動運転による事故でも人が運転する車と同じように保険金を支払いますが、原因がシステムの欠陥だった場合は保険会社がメーカー側に損害賠償を請求できるようにします。
-自動運転で事故“システム欠陥はメーカーに賠償請求” 国交省
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180320/k10011372391000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016)

自動運転車におけるこの判断は極めて妥当だ。
ユーザーは自分で触ってないのに、何の責任に問われるのだろう?

とはいえ、事故が起きた場合、保険会社は被害者に補填をする必要がある。
その場合の賠償の請求先や責任の所在は、いずれかの運転者であった従来とはまた違ったものになるであろう。

補填にあたり重要になるのが、システムに残ったセンサーや駆動のログだ。

メーカー側に責任を問うのであれば、自動運転やアシスト機能などのシステム面の動きを見てやる必要があるはずだ。
そうなれば、保険会社は提供されたログを解析し、事故の原因を突き止め賠償先や金額を決定することになるだろう。

ここで改めて強調したいのは、ログとは人間があらかじめ設計しておくものであり、すべてを解決する万能薬ではないということだ。
あるいは、機械が勝手に都合の良いログを集積したり吐き出したりするヒミツ道具でもない。

ログの出力内容は意外と設計時に考慮不足で、コーディング時にプログラマのスキルに依存する事が良くあります。
何も問題がなければそれでもよいのですが、エラーメッセージが表示された場合に、どこで何が起きているのか?
探すのにログが適切出ないと時間がかかり、利用者への迷惑だけではなく、担当者の作業時間も大きく関係してきます。
-6W2Hでログ設計の考慮事項を考えてみた
(http://www.dfour.net/logs-6w2h/)

そのため、保険会社は、「どのようなログがどれだけ必要なのか」をあらかじめ明確にした上で、各メーカーと補填の契約を取り交わす必要性がある。
また、ログ設計の必要性を訴えかけることで、メーカー側も適切なログ設計を行うインセンティブが生まれるのだ。

現状の保険各社の技術力は測りかねるが、
・どんなログがあれば原因が突き止められるか?
・設計したログは必要か?単にDBや調査時間を圧迫する結果にはならないか?
・リスクを見積もるために、どのような原因にどう補填を適用するか?
といった、システマティックな部分まで自社で内製化して保険制度を設計している企業はそう多くないのではないか。

従来であれば、ドライバーの”走行距離”や”ゴールド免許”といったパラメーターで保険内容を決めていたかもしれないが、そのようなどんぶり勘定では、変化する運転リスクに対応できないだろう。
外部の調査会社やシステム企業に委託しても良いが、今後キーとなりうる業務を外部に渡すことが賢明な判断と言えるだろうか?

今回の自動車保険会社のように、今後あらゆる企業がIT企業のような事業への変革を迫られることになるだろう。
そうなってから舵を切り、人材獲得などの競争に乗り遅れてしまうようでは、安心して車を走らせることができなくなってしまう。

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