現金主義を一掃するため、現金支払いを禁止にするのだ〜

大手飲食チェーンであるロイヤルホストが、一部の店舗で実験的に「現金支払いお断り」を実施するようだ。

目的としては、人手不足の解消策として現金の管理業務を減らすためとのこと。
数ある飲食店の中の一部の店舗が現金支払いを拒絶したところで成功する可能性は高くないだろうが、現金支払いをなくそうという考え自体は、長い目で考えれば非常に正しい。

そして、国全体でそれを実行しようとすれば、今回のロイヤルホストのように、政府が半ば強制的に行う以外方法はないだろう。

さて、現金は運用にヒジョーにコストが掛かる資産である。
ちょっと考えただけでも、コレぐらいある。

①中央銀行の印刷・保有・流通コスト
②運搬にあたり警備会社やトラックのチャーターが必要
③銀行や店舗は現金を数える業務がある
④ATMやレジ・自動販売機などに現金を補充するコスト
⑤盗難・強盗などの犯罪リスク

これらのコストは最終的に消費者が負担するのだから、現金を消し去ることは、レジの混雑解消以上にも消費者にメリットがあることは言うまでもない。

そしてそのようなメリットから、世界に目を向けると、キャッシュレスに移行するという趨勢は決定的なように思える。

例えば、デンマークやスウェーデンなどの北欧では支払いに占める現金の割合は3%で、その3%のほとんどは観光客である。

スウェーデンの銀行では、なんと銀行口座を持つ7歳以上の子供全員に対しデビットカードを発行しており、これは人口の97%がデビットカードを保有していることを意味します。
普及しているのはクレジットカードやデビットカードだけではありません。
この記事によると約1/3のデンマーク人が、モバイルペイという同国最大の銀行Danske Bankのスマホアプリを使用した電子決済を使用しているとのこと。
電子マネーやスマホアプリでの決済も極めて一般的に行われています。
-キャッシュレス化した北欧の決済事情と旅行者への注意点
https://dent-sweden.com/sweden/scandinavian-culture/cash-free

また、先日報道された、お隣韓国で検討されているお釣りの電子化の事業は、非常に先進的でかつ合理的で、多くの人に衝撃を与えた。

韓国銀行が4月から一部のコンビニエンスストアで釣り銭の代わりに交通カードにチャージする「コインレス社会」の試験事業を推進する。
韓国銀行は4日、今週初めに試験事業者を最終確定した後、自律事業者募集に出る予定だと明らかにした。
韓国銀行が推進する今回の事業は2020年までに硬貨の発行と流通コストを節減するために推進される事業の1段階作業で、1億9000万ウォン(約1875万円)の予算を投じる。顧客が現金で決済する際に釣り銭をプリペイドカードにチャージする方式だ。
-韓国銀行、4月から「コインレス社会」を試験実施
http://japanese.joins.com/article/422/225422.html?servcode=300&sectcode=300&cloc=jp|article|related

ここで注目すべきは、いずれの事例では政府主導で改革が行われていることであろう。
事前にノウハウを得るという意味では、ロイヤルホストの取り組みも重要なものであるが、やはりそれが他のチェーンにも勝手に広がっていくのかと言われると、そんなことはないだろう。

先日はここ日本で衆院選が行われたが、キャッシュレス社会に関する議論は、残念ながら行われていなかったように思う。
東京オリンピックで日本に来た外国人に、”現金をジャラジャラ持ち歩かないといけない不便な国”だと絶望を与えないよう、少しでも早い改革が望まれる。

「現金支払いお断り」東京で実験店開店へ ロイヤルHD

<概要>
ロイヤルホールディングス(HD、福岡市)は1日、支払いを電子マネーやクレジットカードだけにした実験店を東京都内に6日に開くと発表した。
現金の管理を完全になくすなどして従業員の作業効率を上げ、深刻化する人手不足に対応する狙いだ。
 東京都中央区に6日、開店するレストラン「GATHERING(ギャザリング) TABLE(テーブル) PANTRY(パントリー)」は、現金のやりとりをなくすため、入り口にレジを置かず、電子マネーのチャージもできない。店舗入り口に「現金お断り」を知らせる表示を出す。
http://www.asahi.com/articles/ASKC15V5KKC1ULFA02T.html

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