サルでも分かるベーシック・インカム(BI)の効果

本日は、ベーシックインカム(以降BI)が社会に与える効果を簡単に説明したい。

というのも、僕のブログの「ベーシックインカムの実証実験について」という記事のアクセス数が最近大きく伸びており、BIに対する社会や国民全体の興味・関心が高まっていると感じたからだ。

おそらくだが、これには先の衆議院選挙で希望の党代表の小池百合子氏が、「社会保障政策の一環としてにBIを検討している」ということが、ニュースなどで大きく報じられたことが原因だと考えられる。
これまでもBIについては多くの議論がなされてきたが、実際に政治に携わる小池氏のBIの公言によって、多少なりとも現実味のある政策となりつつある、といったところであろう。
-小池代表「AIからBIへ」 希望の党がベーシックインカムに言及
https://thepage.jp/detail/20171006-00000007-wordleaf

本エントリでは、BIによる社会の変革を、各社会問題(少子化や格差など)の解決などいった、小さなレベル感で説明する。
なぜなら、多くの人にとって、広範な社会変化は理解や体感がしづらいため、BIへの興味が育たないままブラウザの戻るボタン(左スワイプ)をカマされてしまう可能性が高いからだ。

BIといっても、その金額や対象範囲の大小によって定義は様々であるが、ここでは「所得や年齢に関係なく、全国民に一定金額(仮に8万〜10万円とする)を一律にバラ撒く」という、BIを論じる上で最も一般的なモデルを利用する。
細かいBIの定義や種類、政策内容は他の書籍やブログなどに譲ることにして、早速説明に入りたい。

BIがもたらすメリット

①貧困問題の解決・生活保護制度の改善
貧困とは、突き詰めれば”お金がないこと”なのだから、”全員にお金を配る”というBIはシンプルでかつ強力な解決策である。
北九州市で生活保護を打ち切られ、「おにぎり食べたい」と書き残して餓死した男性もいた事件は多くの人の記憶に残っているが、プライドなどで生活保護を受けたくない人を含め、国民全員にBIが支給されるため、社会福祉へのアクセス性が高まる。
また、裏を返せば生活保護の不正受給もなくなるため、モラルハザード的な問題も一掃できる。

②少子化の解決・結婚する人の増加
BIは、生まれたばかりの子供にも例外なく支給されるので、子供を作るインセンティブは高まる。
月に8〜10万円で1人で生活するより、4人家族で月32〜40万円で生活するほうが、家賃などの固定コストが分散されて余裕が出るだろう。
そう考えれば、子供に限らず結婚などで家族を増やすメリットが大きくなり、お金がなく結婚出来なかった人が家族を作るという選択肢を取れる。

③地方格差の是正
BIは住所に関係なく一定金額を支給するため、家賃の低い地方への人口移動は起きやすくなる。
逆に家賃の高い都市部に住む場合は、BIに加え他の収入が必要だが、BIは労働を否定しない
現代社会で無理やり都市部に住む必要性はないため、国民が住む場所を自ら選択できる。

④ブラック企業の淘汰(労働の流動性の向上)
会社を辞めても無収入になることはないため、労働者は転職しやすくなり、労働の流動性が高まる。
要するに、ブラック企業なんてさっさと辞められるようになる。起業したって良い。
また、企業側も労働者の生活を保障しなくて良くなるため、会社に合っていない労働者を削減し、利益率を高め生産性を向上することができる。
本来国の仕事である国民の生活保障を企業に無理矢理やらせているのが現状であり、この歪な状態を解消できる。
(この部分は非常に重要な話なのだが、話が細かくなるので、別エントリで論じることとする)

⑤人口減少の歯止め・人手不足の解消
BIは他国の国民からしても魅力的であるため、日本にやってくる移民労働者は列をなしてやってくる。
そのため、人口の減少を防ぐことができる。もちろん、BI支給に必要な帰化には、ハードルを適切に設ける必要がある。
逆に、他の国がBIを始めてしまっては、移民の取り合いに出遅れる危険性がある。

⑥小さな政府の実現
公務員の無駄”などと言われるが、社会保障を提供するためのシステムは、現状既に膨大なものになっている。
BIは極めてシンプルな仕組みなため、公務員を無理矢理抱える必要がなく、支給のための作業は極端な話自動化できるはずだ。
とても自然な形で”小さな政府”を実現することができる。

⑦個人消費の増加
BIによって老後のための貯蓄の心配は無用となるため、特に若い世代で、個人の消費は増加するはずだ。
また、老後のいわゆる”タンス貯金”も生活の保障があれば多少は減るのではないか。

最後に

非常にざっくりと、BIのメリットについて論じてみた。
より大きな視野で見れば、BIがより革新的な変化を社会にもたらすことも考えられるのだが、それはこのエントリの趣旨から外れるため、次回エントリで論じることを、僕のやる気と余暇に任せたい。

↑エントリ追加しました。
-ベーシック・インカム(BI)その本質
(http://www.sm-walker.jp/2018/01/08/01-304/)

このエントリを読んだ読者がBIについて興味を持ち、色々と調べてくれるようになればこれほど嬉しいことはない。

2件のコメント

  1. 素晴らしい記事をありがとうございます!!ベーシックインカムが有効なのは間違いないですね。あとは、日本でどのような形で早急に導入できるかですね。自分なりに少しでも広めていきますm(__)mありがとうございましたm(__)m

    1. >遠山健司様
      はじめまして、管理人のてりーです。
      コメントありがとうございます。そう言っていただけると励みになります。
      おっしゃる通り、どのような形で導入するかが重要ですね。
      しかし、日本では(特にBIを施行するパブリックセクターで)まだそこまでの議論がなされていないように感じます。
      なので、誰でもベーシック・インカムの話ができるよう、この記事を書いた次第です。
      『最後に』で申し上げたとおり、この記事で書き残したことがあるので、明日にでも記事をアップできればと思います。
      もしよろしければそちらも御覧ください。

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